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やっと手に入れた、Nintendo Switch 2

長いこと、探していた。
どこの店を回っても「すみません、売り切れです」の一点張り。
その言葉を聞くたびに、僕の心の中のマリオが穴に落ちる音がした。ピョコンと、虚しく。

最初のうちは「まぁそのうち買えるさ」と軽く考えていたが、
日が経っても、相変わらず店頭には空っぽの棚が並ぶ。
気がつけば、僕はSwitch2難民のひとりになっていた。

正直、諦めかけていた。
新しいゼルダやマリオの映像を見ても、どこか遠い国の話のように感じていた。
あれは、もう僕の手の届かない世界なんじゃないか、と。

そんなとき、弟からメッセージが届いた。
「古本市場で新品あったぞ」
信じられなかった。まさか、そんなところに。

しかも彼は、即座に立て替えて購入してくれていた。
なんて頼もしい男だろう。
その瞬間、僕の中のピカチュウが「ピカァァ!」と叫んだ気がした。
感謝感激とはこのことだ。やはり、もつべきは共通の趣味をもつ弟である。

家に帰って箱を開けた瞬間、
新品のSwitch 2が静かにこちらを見ていた。
赤い箱に包まれたその姿は、まるで「よくここまで来たね」と語りかけてくるようだった。

ただ、まだソフトは買っていない。
手元にあるのは、本体だけ。
それでも、眺めているだけで少し満たされる。
まるで冬の夜に、まだ火をつけていない暖炉を見つめているような感じだ。

さて、今年の自分へのクリスマスプレゼントは決まった。
Switch 2のソフトを買おう。
問題は——何を買うか、である。

ゼルダか、ドンキーか、それともマリオか。
どれを選んでもきっと楽しいのだろう。
でも、こうしてあれこれ迷っている時間が、実は一番幸せなのかもしれない。

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